るわね。あきれちゃう」
「酒なんか、いくら飲んだって平気さ……そんなことより、あんた、気がつかない? 部屋のなか、変ったでしょ」
なるほど、部屋のようすが変っている。化粧机のあったところに食器棚をすえ、壁の靴摺《くつずれ》の三叉《みつまた》のソケットから電気コンロを二つとってご飯蒸と味噌汁の鍋をかけ、食事の間に台所へ立たなくとも、居なりで用が足りるようにしてある。
「びっくりさせてやろうと思って、早く起きて、コッソリやっちゃった……これから寒くなるから、このほうが便利よ、ねッ」
「そりゃ、このほうが便利よ……でもね、おシヅちゃん、あたし、きょう、ここを出るわ。いつまでも、あなたのお世話になっているわけにはいかないから」
「出て、どこへ行く?」
「べつに、あてはないけど」
シヅは、いやだアと叫ぶと、椅子から立って、ガムシャラにサト子に抱きついてきた。
サト子は椅子といっしょに横倒しになりかけ、やっとのことで踏みこたえた。
「そんなに、あばれないで……ねえ、どうしたの」
シヅは両腕でサト子の首を抱いて、胸に顔をうずめ、
「あたし、おこってる」
と霞んだような声でつぶやいた。
「あ
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