から出た物と日本にある物とが同じである。三階教は私の刊行しつつある一切経の中に出しております。それからまた日本にのみあって非常に不審に思われておったことがあります。光明皇后が百万塔を作られた。百万塔を作られたその中に入れられた小経は慥に版になっております。それは活版であるとか、活字にして木版か、銅版か、説も分れておりますが、とにかく版本であります。これは世界最古の版本であります。どこにも例のないことである。日本だけがどうしてそんなに古く刊行法を発明したのだろうか、随分疑問とせられたものでありますが、中亜の発掘でこれよりは遅いけれども掘り出した版本があった。百万塔の版経が一番古い物であるということは変りませぬが、それから僅か遅れた物が掘り出されたのでありますから、日本独特の物でなく、版行の方法は東亜には発見されておったということは知り得るのであります。

         八

 それから学問としての仏教でありますが、倶舎(実在論)唯識(理想論)というような類、そういう類の註釈というものが仏教研究には大事なものでありますが、これは多くはシナで述作せられたものがシナには殆どなくなった。で赤
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