古のものは、河内高貴寺、大阪四天王寺、近江玉泉寺、京都百万遍知恩寺にある。大和法隆寺(御物)大和海竜王寺所蔵のものはこれに次ぎ、京都東寺、粟田口青蓮院、嵯峨清涼寺、坂本来迎寺所蔵のもの略これと同じく、また貝葉でなく紙本梵文にも逸品がある。三井園城寺大日経真言梵本一冊、河内金剛寺普賢行願讃一冊、高野山無量寿院大涅槃経一軸がある。いつか刊行したいと思っております、四天王寺に貝葉梵本があるという記録を見て寺に掛け合った所が「あるには相違ないが新しい物でとてもご参考にはならぬ」という返事がきた。それでも古い記録にあるからそれは大切な物に違いないと考えて行って見ますと、それがやはり最も古い四世紀頃の梵本である。そういうのがまだたくさんあるだろうと思いますが、今までに見つけ出した物だけでも以上の通りであります。字形でいったならば中央アジアで掘り出した物と文字の形が似ているから古物だということを何人も信じますが、日本だけにあった時にはこれはいつごろの物かも分らないし、真価も知れないのであります。こういう貴重品が日本に相当あるのであります。
名前はお聞きになったこともあるでありましょうが善悪因果経と
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