靈魂不死《れいこんふし》を信《しん》じてゐるのを思《おも》ひ出《だ》し、若《も》し那樣事《そんなこと》が有《あ》つたらばと考《かんが》へたが、靈魂《れいこん》の不死《ふし》は、何《なに》やら彼《かれ》には望《のぞ》ましくなかつた。而《さう》して其考《そのかんが》へは唯《たゞ》一|瞬間《しゆんかん》にして消《き》えた。昨日《きのふ》讀《よ》んだ書中《しよちゆう》の美《うつく》しい鹿《しか》の群《むれ》が、自分《じぶん》の側《そば》を通《とほ》つて行《い》つたやうに彼《かれ》には見《み》えた。此度《こんど》は農婦《ひやくしやうをんな》が手《て》に書留《かきとめ》の郵便《いうびん》を持《も》つて、其《そ》れを自分《じぶん》に突出《つきだ》した。何《なに》かミハイル、アウエリヤヌヰチが云《い》ふたので有《あ》るが、直《すぐ》に皆《みな》掻消《かきき》えて了《しま》つた。恁《か》くてアンドレイ、エヒミチは永刧《えいごふ》覺《さ》めぬ眠《ねむり》には就《つ》いた。
 下男共《げなんども》は來《き》て、彼《かれ》の手足《てあし》を捉《と》り、小聖堂《こせいだう》に運《はこ》び去《さ》つたが、彼《かれ
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