《じつ》と立《たつ》た儘《まゝ》で、其《そ》れからハヾトフもブローミウム加里《カリ》の壜《びん》を持《も》つて、猶且《やはり》見舞《みまひ》に來《き》たのである。而《さう》して室内《しつない》に何《なに》か香《かう》を薫《く》ゆらすやうにとニキタに命《めい》じて立去《たちさ》つた。
其夕方《そのゆふがた》、俄然《がぜん》アンドレイ、エヒミチは腦充血《なうじゆうけつ》を起《おこ》して死去《しきよ》して了《しま》つた。初《はじ》め彼《かれ》は寒氣《さむけ》を身《み》に覺《おぼ》え、吐氣《はきけ》を催《もよほ》して、異樣《いやう》な心地惡《こゝちあ》しさが指先《ゆびさき》に迄《まで》染渡《しみわた》ると、何《なに》か胃《ゐ》から頭《あたま》に突上《つきあ》げて來《く》る、而《さう》して眼《め》や耳《みゝ》に掩《おほ》ひ被《かぶ》さるやうな氣《き》がする。青《あを》い光《ひかり》が眼《め》に閃付《ちらつ》く。彼《かれ》は今《いま》已《すで》に其身《そのみ》の死期《しき》に迫《せま》つたのを知《し》つて、イワン、デミトリチや、ミハイル、アウエリヤヌヰチや、又《また》多數《おほく》の人《ひと》の
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