買ってきてあげましょうか。
三男  いやだい、ねえさんのばか。
母   そんなにあばれちゃいけません。お腹《なか》がまたいたくなりますよ。さあ、おとなにしてましょうね。
次男  もういこうよ。
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(靴をはきかかる)
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三男  あ、次郎ちゃんは、ぼくの靴《くつ》をはいてる。いやだい、いやだい。ばか、ばか。
母   あのね、よし坊ちゃん、あんたにはもっといいのを、買ったげるからね。
三男  いやだ、いやだ。次郎、ばか。かあさんばか。みんなばか。
母   そんなにさわいじゃいけません。ほうらごらん、こんなに汗が額《ひたい》に出て。顔が青くなりましたよ。次郎ちゃん、じゃあきょうは、あんたのお靴《くつ》はいてらっしゃい。
次男  だって、よし坊はもうはかないんじゃないの。
三男  次郎ばか、次郎ばか。
母   あんたまで、そんなことをいうのね。みんなでかあさんをいじめるんだわ。いいよ、かあさんをそんなにいじめると、早くしわがよっておばあさんになって、死んじゃうから。
次男  ぼく、そんならじぶんのをはいて
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