ぬいで、緑と黄のまじった草の上にすてた。
ぬいでしまうと、へんに下がかるくなった。風が素足《すあし》にひえびえと感じられる。
徳一君を先頭に、川っぷちの草にすがりながら、川の中にすべりおりた。ひと足入れると、もう、ひざっこぶしの上まで、水がくるのである。
「つめたいなあ」
足から身内《みうち》にあがってくる冷気が、しぜんに三人にいわせるのであった。
かきがほしいだけではなかった。いまじぶん、おしりをまくって水にはいることが、おもしろいのだった。そこで三人は、上で見ている音次郎君にいわれるまでもなく、まん中あたりまではいっていった。案のとおりだった。水はひたひたとはいあがってきて、久助君のおへそ[#「おへそ」に傍点]の一センチばかり下でとまった。
三人は、むきあって立って、じぶんのへそをあらためてながめたり、ひとのへそを観察したり、じぶんたちのざま[#「ざま」に傍点]のおかしさにクスクスわらったりした。しかし、ものをいうと、歯がカチカチ鳴って、みょうに力が背中《せなか》に集まるような気がした。動くとつめたさがいっそうひどく感じられた。
しばらくみなだまっていた。どこかで、日ぐ
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