原住民族の現在の惨めさに就いて語った。そして、其等の轍《わだち》をふまないために、今こそ我々[#「我々」に傍点]は緊褌《きんこん》一番すべきであると。
「私は、サモアとサモアの人々とを愛しております。私は心から此の島を愛し、生きている限りは住居に、死んだなら墓地にと、固く決めているのです。だから、私の言うことを、口先だけの警戒と思ってはいけないのだ。
 今や諸君の上に大きな危機が迫って来ている。今私の話した諸民族の様な運命を選ばねばならぬか、或いは之を切抜けて、諸君の子孫が此の父祖伝来の地で、諸君の記憶を讃えることが出来るようになるか、その最後の危機が迫っているのですぞ。条約による土地委員会とチーフ・ジャスティスとは、間もなく任期を完了するでしょう。すると、土地は諸君に戻され、諸君はそれを如何に使おうと自由になるのです。奸悪《かんあく》なる白人共の手の伸びるのは其の時です。土地測量器を手にした者共が、諸君の村へやって来るに違いない。諸君の試錬の火が始まるのです。諸君が果して金であるか? 鉛の屑《くず》であるか?
 真のサモア人は之を切抜けねばならない。如何にして? 顔を黒く隈取《くまど
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