当日スティヴンスンはサモア語で感謝の演説をした。数日前、英文の原稿を或る牧師の所へやって、土語に翻訳して貰ったものである。
彼は先ず八人の酋長《しゅうちょう》達に厚く謝辞を述べ、次いで公衆に、此の美しい申出の為された事情と経過とを説明した。自分が初め此の申出を断ろうかと思ったこと。それは、此の国が貧しく饑餓《きが》に脅されており、又、現在、彼等酋長達の家や部落が、長い間の主人の不在のために、整理を必要としていることを、自分が良く知っているからだ、ということ。しかし結局之を受けたのは、此の工事の与える教訓が一千本のパンの木よりも有効だと思ったから、それに、かかる美しい好意を受けることが、何ものにも増して堪《たま》らなく嬉しかったからだ、ということ。
「酋長達よ。諸君が働いて下さるのを見ていて、私の心は温かくなる様な気がしました。それは感謝の念からばかりでなく、或る希望からでもあります。私は其処にサモアの為、良きものを齎《もたら》すであろう約束を読んだのです。即ち、私の申上げたいのは、外敵に対する勇敢な戦士としての諸君の時代は既に終ったということです。今や、サモアを守る途《みち》はた
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