「ものを得るためには何ものも与えようとはしない。」これはもちろんである。「反対に、人は、欲望を感ずる物を得るためには、自分が所有する物のある量を与える。」だがこれは、この物を得るに何物かを交換に与えねばならない場合に、いわれ得ることである。だから利用は価値を創造するには足りない。価値の創造には、更に、利用のある物が無限量に存在せず、稀少であることを必要とする。この理論は事実によっても証明せられている。呼吸せられる空気、帆船の帆を膨脹せしめる風、風車を廻転せしめる風、作物果実を成長せしめ光沢を与えてくれる太陽の光線、水、熱せられた水が提供してくれる蒸気、その他多くの自然力は、利用があり、また必要でもある。けれどもこれらの物は価値をもっていない。なぜなら、それらが充分に存在さえすれば、何ものも与えることなく、また交換に何らの犠牲を払うことなく、欲するままに得られるからである。
 コンジャックとセイとは共にこの批難に遭遇した。そして二人は各々異る形でこれらに答えた。コンジャックは空気、光、水を非常に利用のあるものと見、これらの物は実際において何らかの費用を要するものであると主張しようと企てて
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