「かなるものであるにもかかわらず、(A)の企業者が常に同一量を生産すると仮定する。しからば左辺には、可変項 bt[#「t」は下付き小文字]D'b[#「b」は下付き小文字], ct[#「t」は下付き小文字]D'c[#「c」は下付き小文字], dt[#「t」は下付き小文字]D'd[#「d」は下付き小文字] ……が残り、これらは価格 pb[#「b」は下付き小文字], pc[#「c」は下付き小文字], pd[#「d」は下付き小文字] ……の減少函数である。従って、それらは価格 pt[#「t」は下付き小文字] の減少函数でもある。けだしこの pt[#「t」は下付き小文字] の生産費はまたそれ自身価格 pb[#「b」は下付き小文字], pc[#「c」は下付き小文字], pd[#「d」は下付き小文字] ……の増加函数でもあるからである。また可変項uが残る。uもまた価格 pt[#「t」は下付き小文字] の減少函数である。よって、pt[#「t」は下付き小文字] がゼロから無限へと増大し、p'p[#「p」は下付き小文字], p'k[#「k」は下付き小文字] ……が一定であるとすると、D't[#「t」は下付き小文字]+u はある一定の値からゼロにまで減少する。
不等式の右辺の唯一の項Uは、pt[#「t」は下付き小文字] の値がゼロであるときにゼロであるのはもちろん、この pt[#「t」は下付き小文字] が正のある値をとってもなおゼロである。これは、用役(T)の値に比し諸々の生産物の価格が著しく大であって、それがため、これらの生産物に対するこの用役の所有者の需要がゼロである場合である。価格 pt[#「t」は下付き小文字] が増大すれば、函数Uはまず増加する。そのときには、生産物は、用役(T)に比し、比較的により安くなり、これらの生産物の需要が、これに伴う用役の供給と同時に現われる。だがこの用役の供給は無限には増加しない。それは少くとも最大を通る。この最大は所有せられる合計量 Qt[#「t」は下付き小文字] より大ではあり得ない。次にそれは減少し、(T)の価格が無限となればすなわち(A)、(B)、(C)、(D)……が無料となれば、ゼロとなる。よって、pt[#「t」は下付き小文字] はゼロから無限まで増大するとき、Uはゼロから出発し、増大し、後減少し、ゼロに帰る。
二一六 これらの条件の下で、Uがゼロであることを止める前に、D't[#「t」は下付き小文字]+u がゼロとなる場合――この場合には問題は解けない――を除けば、(T)の有効需要と有効供給を等しからしめる pt[#「t」は下付き小文字] のある値がある。この pt[#「t」は下付き小文字] は、[#式(fig45210_130.png)入る]であるに従って、[#式(fig45210_131.png)入る]である[#「である」は底本では「ある」]。p''t[#「t」は下付き小文字] を(T)の有効需要[#底本ではここに「で」]と有効供給を等しからしめる pt[#「t」は下付き小文字] の値とし、π''b[#「b」は下付き小文字], π''c[#「c」は下付き小文字], π''d[#「d」は下付き小文字]……を先に述べたようにして得られた(B)、(C)、(D)……の生産費に等しい販売価格とし、Ω''t[#「t」は下付き小文字] を需要に等しい(T)の供給とすれば、
[#ここから4字下げ]
Ω''t[#「t」は下付き小文字]=Ft[#「t」は下付き小文字](p''t[#「t」は下付き小文字], p'p[#「p」は下付き小文字], p'k[#「k」は下付き小文字] …… π''b[#「b」は下付き小文字], π''c[#「c」は下付き小文字], π''d[#「d」は下付き小文字] ……)
[#ここで字下げ終わり]
が得られる。
この操作が行われたときは、函数
[#ここから4字下げ]
O'p[#「p」は下付き小文字]=Fp[#「p」は下付き小文字](p't[#「t」は下付き小文字], p'p[#「p」は下付き小文字], p'k[#「k」は下付き小文字] …… p'b[#「b」は下付き小文字], p'c[#「c」は下付き小文字], p'd[#「d」は下付き小文字] ……)
[#ここで字下げ終わり]
は
[#ここから4字下げ]
Ω''p[#「p」は下付き小文字]=Fp[#「p」は下付き小文字](p''t[#「t」は下付き小文字], p'p[#「p」は下付き小文字], p'k[#「k」は下付き小文字] …… π''b[#「b」は下付き小文字], π''c[#「c」は下付き小文字], π''d[#「d」は下付き小文字] ……)
[#ここで字下げ終わり]
となる。そして用役(P)のこの供給はその需要より大となるかまたは小となる。しかし(P)の有効供給と有効需
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