=m#「a」は下付き小文字]+bk[#「k」は下付き小文字]Db[#「b」は下付き小文字]+ck[#「k」は下付き小文字]Dc[#「c」は下付き小文字]+dk[#「k」は下付き小文字]Dd[#「d」は下付き小文字]+ …… =Ok[#「k」は下付き小文字]
……………………………………………
[#ここで字下げ終わり]
これらは、用いられた生産用役の量が有効に供給せられた量に等しいことを示す方程式であって、n個ある。
[#ここから4字下げ]
at[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+ap[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+ak[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… =1
bt[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+bp[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+bk[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… =pb[#「b」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから2字下げ]
[4] ct[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+cp[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+ck[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… =pc[#「c」は下付き小文字]
dt[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+dp[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+dk[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… =pd[#「d」は下付き小文字]
…………………………………
[#ここで字下げ終わり]
これらは、生産物の販売価格が生産用役から成る生産費に等しいことを示す方程式であって、m個ある。
二〇四 一見して明らかなように、私は、製造係数 at[#「t」は下付き小文字], ap[#「p」は下付き小文字], ak[#「k」は下付き小文字] …… bt[#「t」は下付き小文字], bp[#「p」は下付き小文字], bk[#「k」は下付き小文字] …… ct[#「t」は下付き小文字], cp[#「p」は下付き小文字], ck[#「k」は下付き小文字] …… dt[#「t」は下付き小文字], dp[#「p」は下付き小文字], dk[#「k」は下付き小文字] …… が先験的に決定せられると仮定した。だが実際においてはそうではない。ある生産物の製造に当っては、ある生産用役例えば地用をより多くあるいはより少く用い、他の生産用役例えば利殖または労働をあるいはより少くあるいはより多く用いることが出来る。このようにして、生産物の各一単位の製造に入り込む生産用役の各々の量は、生産物の生産費は最小でなければならぬとの条件によって、生産用役の価格と同時に決定される。後に私は、決定せられるべき製造係数の数だけの方程式の体系によって、この条件を表わすであろう。今は、簡単を期するため、それを捨象し、右の係数は与件に属して、問題の未知数に属しないと仮定する。
この仮定をおくと共に、更に私は、他の一つの事情すなわち企業における不変費用と可変費用との区別を無視する。企業者は利益も損失も受けないと仮定せられているから、彼らはまた等しい量の生産物を製造していると仮定せられ得る。そしてこの場合には、あらゆる性質のあらゆる費用は商品の量に比例すると考えることが出来る。
二〇五 既に述べておいたように、生産用役を原料に適用する場合を、私は、生産用役の相互の結合の場合に分解し還元する。私共はそうしなければならない。なぜなら、原料はそれ自身あるいは生産用役相互の結合によりあるいは生産用役を他の原料に適用することによって得られ、しかもこの原料にも同じことがいい得られるからである。
例えば(B)の一単位が、(T)の βt[#「t」は下付き小文字] 量、(P)の βp[#「p」は下付き小文字] 量、(K)の βk[#「k」は下付き小文字] 量……を原料(M)の βm[#「m」は下付き小文字] に適用することによって得られるとすると、(B)の生産費 pb[#「b」は下付き小文字] は方程式
[#ここから4字下げ]
pb[#「b」は下付き小文字]=βt[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+βp[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+βk[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… +βm[#「m」は下付き小文字]pm[#「m」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
によって与えられる。ここで pm[#「m」は下付き小文字] は(M)の生産費であるとする。しかし原料(M)はそれ自身生産物であって、その一単位は(T)の mt[#「t」は下付き小文字]、(P)の mp[#「p」は下付き小文字]、(K)の mk[#「k」は下付き小文字] ……の結合によって得られるから、(M)の生産費 pm[#「m」は下付き小文字] は方程式
[#ここから4字下げ]
pm[#「m」は下付き小文字]=mt[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+mp[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+mk[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ ……
[#ここで字下げ終わり]
によって与えられる。pm[#「m」は下付き小文字] の値を先の方程式に代入すれば、
[#ここから4字下げ]
pb[#「b」は下付き小文字]=(βt[#「t」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mt[#「t」は下付き小文字])pt[#「t」は下付き小文字]+(βp[#「p」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mp[#「p」は下付き小文字])pp[#「p」は下付き小文字]+(βk[#「k」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mk[#「k」は下付き小文字])pk[#「k」は下付き小文字]+ ……
[#ここで字下げ終わり]
が得られる。この方程式は、
[#ここから4字下げ]
βt[#「t」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mt[#「t」は下付き小文字]=bt[#「t」は下付き小文字], βp[#「p」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mp[#「p」は下付き小文字]=bp[#「p」は下付き小文字], βk[#「k」は下付き小文字]+βm[#「m」は下付き小文字]mk[#「k」は下付き小文字]=bk[#「k」は下付き小文字] ……
[#ここで字下げ終わり]
と置いてみると、[4]組の第二方程式に他ならない。
原料(M)が生産用役相互の結合によってではなく、生産用役をある他の原料に適用して得られるときに、いかにすべきかも、またこれによって直ちに理解出来るであろう。
二〇六 かくして総計 2m+2n 個の方程式が得られる。だが、これら 2m+2n 個の方程式は 2m+2n−1 個に還元せられる。実際[3]組のn個の方程式の両辺にそれぞれ Pt[#「t」は下付き小文字], Pp[#「p」は下付き小文字], Pk[#「k」は下付き小文字] ……を乗じ、かつ[4]組のm個の方程式の両辺にそれぞれ Da[#「a」は下付き小文字], Db[#「b」は下付き小文字], Dc[#「c」は下付き小文字], Dd[#「d」は下付き小文字] ……を乗じ、各組の方程式を別々に加えれば、結局二個の方程式が得られる。ところでこれらの二方程式においては、左辺は同一であって、従って右辺の間に方程式
[#ここから4字下げ]
Ot[#「t」は下付き小文字]pt[#「t」は下付き小文字]+Op[#「p」は下付き小文字]pp[#「p」は下付き小文字]+Ok[#「k」は下付き小文字]pk[#「k」は下付き小文字]+ …… =Da[#「a」は下付き小文字]+Db[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字]+Dc[#「c」は下付き小文字]pc[#「c」は下付き小文字]+Dd[#「d」は下付き小文字]pd[#「d」は下付き小文字]+ ……
[#ここで字下げ終わり]
が成立する。これは、[2]組のうち第m番目の方程式に他ならない。故に[4]組の第一方程式を省いて、[2]組の第m番目の方程式を残すことも出来、またはその反対をすることも出来る。いずれにしても、2m+2n−1 個の未知数すなわち一般均衡状態における(一)用役の供給合計量n個、(二)用役の価格n個、(三)生産物の需要合計量m個、(四)生産物中の第m番目の物で表わした m−1 個の生産物の価格 m−1 個、を決定するのに、2m+2n−1 個の方程式が残る。ただ証明を要することで残っているのは、交換の均衡に関してと同じく、生産の均衡に関してもまた、私が既に理論的解決を与えた問題が、市場において自由競争の機構によって実際的にも解かれる問題であるということだけである。
二〇七 これは、既に私共が交換の均衡を成立せしめたと同じようにして、生産の均衡を最初から出発して成立せしめることを問題とする。すなわち問題のある与件をある期間変化しないと仮定し、次にこれらの与件の変化の影響を研究するため、これらの与件を変化するものと考えるのである。しかし生産の摸索は、交換の摸索に存在しない複雑さを呈する。
交換においては商品の変化はない。ある価格が叫ばれ、この価格に相応ずる需要と供給とが相等しくないとすると、人々は、他の需要と供給とが相応ずる所の他の価格を叫ぶ。しかるに生産においては、生産用役の生産物への変化がある。用役のある価格が叫ばれ、生産物のある量が製造せられても、これらの価格とこれらの量とが均衡価格と均衡の量ではないとすると、単に他の価格を叫ばねばならぬのみでなく、諸生産物の他の量を製造せねばならない。交換の問題においてと同じく、生産の問題においても、厳密な摸索を実現するには、この事情を考量の中に加え、初め生産物の売価が偶然に定まり、次にそれがその生産費に等しくなるまで、この売価が生産費に超過すれば増加せられ、売価が生産費より小ならば減少せられる生産物の種々なる量を、企業家が取引証書で表わしていると仮定すればよい。また地主・労働者・資本家は、同様に、まず叫ばれた価格においての用役の量、次にこの用役の需要と供給とが均等となるまで、この需要が供給に超過しまたは不足することにより昂騰《こうとう》しまたは下落する価格においての用役の量を、取引証書で表わしていると仮定すればよい。
しかるになお第二の複雑が生ずる。交換の場合には、ひとたび均衡が原理上成立すれば、交換は直ちに行われる。しかるに生産はある期間を必要とする。私はこの期間を純粋に単純に捨象して、この第二の困難を解決しよう。私は、第六編において、流動資本[#「流動資本」に傍点]と貨幣[#「貨幣」に傍点]とを導き入れよう。この流動資本と貨幣とによって、生産用役は直ちに生産物に変形することが出来る。ただし消費者はこの変形に必要な資本に対する利子を支払わねばならない。
このようにして、生産の均衡はまず原理上[#「原理上」に傍点]成立する。次にこの均衡は、考察中の期間に問題の与件に変化がなければ[#「考察中の期間に問題の与件に変化がなければ」に傍点]、この期間中に製造せられるべき生産物と収穫せられるべき用役の相互の引渡によって、有効[#「有効」に傍点]に成立する。
[#改ページ]
第二十一章 生産方程式の解法。生産物の価格及び用役の価格の成立の法則
[#ここから8字下げ]
要目 二〇八 企業者が生産用役を等価値の分量だけ使用しようとするという仮定。偶然に叫ばれた生産用役の価格。二〇九 生産物の原価。偶然に製造せられた生産物の数量。二一〇 生産物の売価。企業者の損益。二一一、二一二 生産物の売価と原価の均等のための摸索。二一三 価値尺度財の需要。生産の均衡のために価値尺度財の
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