歩していたとき、父は、一九世紀中になさるべき二つの大なる仕事――歴史を書き上げることと、社会科学を建設すべきこと――が残っていることを力説した。これらの二つの仕事のうちの第一については、ルナン(Renan)が充分に父を満足せしめるであろうことを、父は知らなかった。第二の仕事は、父が終生念願していた所であり、この仕事に特に父は感激をもっていた。父は、私がこの仕事を継ぐべきであると、力強くいっていた。Les Roseaux という農場の入口まで来たとき、私は、文学や文芸批評を放擲して、父の仕事を承《う》け継ぐことに専心しようと、父に堅く誓った(六)[#「(六)」は行右小書き]。」
一八五九年に、レオンは Journal des Economistes の記者となり、一八六〇年に、Presse の記者となった。まもなくこれをもやめた。この年「経済学と正義、プルードンの経済学説の吟味と駁論」(〔L'Economie politique et la justice. Examen critique et re'futation des doctrines e'conomiques de M. P
前へ
次へ
全572ページ中12ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
手塚 寿郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング