驍ネらば、(B)を供給して、(A)を需要するのが有利である。均衡が成立するのは、μ より大なる(B)の価格において、また[#式(fig45210_007.png)入る]より小なる(A)の価格において、二商品の需要と供給とが相等しいときである。よって先のある人々に対する(B)の利用の増加はその結果として(B)の価格を騰貴せしめる。
 (B)の利用の減少がその結果として(B)の価格を下落せしめるであろうことは明らかである。
 所有量の増加または減少がその結果として稀少性を減少しまたは増加するのを見るには、欲望曲線を見ればよい。そして稀少性が減少しまたは増加すれば、価格は下落しまたは騰貴することは既に述べた如くである。だから所有量の変化の影響は、利用の変化の影響に純粋にかつ単純に反対である。故に私共は、求める法則を次の言葉でいい表わすことが出来る。
 市場において二商品が均衡状態におかれ[#「市場において二商品が均衡状態におかれ」に傍点]、かつ他のすべての事情が同一に止まりながら[#「かつ他のすべての事情が同一に止まりながら」に傍点]、これら二商品の一方の商品の利用が所有者の一人または多数に対し増加しまたは減少すれば[#「これら二商品の一方の商品の利用が所有者の一人または多数に対し増加しまたは減少すれば」に傍点]、他方の商品の価値とこの商品の価値との比すなわちこの商品の価格は高騰しまたは下落する[#「他方の商品の価値とこの商品の価値との比すなわちこの商品の価格は高騰しまたは下落する」に傍点]。
 もしまたすべての事情が同一で[#「もしまたすべての事情が同一で」に傍点]、二商品の中の一商品の量が所有者の一人または多数において増加しまたは減少すれば、この商品の価格は下落しまたは高騰する[#「二商品の中の一商品の量が所有者の一人または多数において増加しまたは減少すれば、この商品の価格は下落しまたは高騰する」に傍点]。
 なお、他の問題に移るに先立って注意すべきことは、価格の変化はこれら価格の要素の変化を必然的に示しているけれども、これと反対に、価格に変化がないのは価格の要素に変化がないことを必然的に示すものではないということである。実際我々は、別に証明をすることなく、次の二つの命題を立てることが出来る。
 二商品が与えられ[#「二商品が与えられ」に傍点]、もしこれら二商品の中の
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