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要目 九九 二商品間の交換の解析的な定義。一〇〇 交換価値と稀少性との比例性。欲望曲線が不連続な場合に関する留保。一〇一 交換価値の原因としての稀少性。交換価値は相対的事実であり、稀少性は絶対的事実である。個人的稀少性しか存在しない。平均的稀少性。一〇二 二商品の相対的価格の変動。変動の四原因。これらの原因を証明する可能性。一〇三 均衡価格の変動の法則。
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九九 かくの如く、分析をおし詰めれば、利用曲線と所有量とが市場価格の成立すなわち均衡価格の成立に必要にしてかつ充分なる要素である。これらの要素から、まず部分的並びに全部需要曲線が数学的に出てくるが、その理由は、各人に自己の欲望の最大満足を得ようと努める事実があるからである。次に部分的及び全部需要曲線から、市場価格すなわち均衡価格が数学的に出てくるのであるが、その理由は、市場には唯一の価格すなわち全部有効需要と全部有効供給とを相等しからしめる価格しかあり得ない事実があるからである。換言すれば、各人は自ら与える所の物に比例して受けねばならないしまた受ける所の物に比例して与えねばならないという事実があるからである。
よって、自由競争の行われる市場において二商品の間に行われる交換は[#「自由競争の行われる市場において二商品の間に行われる交換は」に傍点]、二商品のいずれか一方のすべての所有者なりまたは双方のすべての所有者なりが[#「二商品のいずれか一方のすべての所有者なりまたは双方のすべての所有者なりが」に傍点]、共通にして同一の比率で[#「共通にして同一の比率で」に傍点]、売る所の商品を与え買う所の商品を受ける条件の下において[#「売る所の商品を与え買う所の商品を受ける条件の下において」に傍点]、各人の欲望の最大満足を得ることの出来る行動である[#「各人の欲望の最大満足を得ることの出来る行動である」に傍点]。
社会的富の理論の主な目的は、この命題を一般化し、これがまた、二商品間の交換と同様に、多数の商品間の交換にも相通ずるものであり、また交換におけると同じく、生産の自由競争の場合にも相通ずるものであることを明らかにするにある。社会的富の生産の理論の主な目的は、この命題から帰結を導き出し、農業工業及び商業の組織の法則がこの命題からいかにして出てくるかを示すにある。だから、この命
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