轤黶m#「を与えられ」に傍点]、またこれら二商品相互の需要曲線またはこれら曲線の方程式を与えられれば[#「またこれら二商品相互の需要曲線またはこれら曲線の方程式を与えられれば」に傍点]、それぞれの均衡価格はいかに定まるかの問題[#「それぞれの均衡価格はいかに定まるかの問題」に傍点]――を、数学的に解くことが出来る。
 五七 幾何学的には、問題は、二つの曲線 Ad[#「d」は下付き小文字]Ap[#「p」は下付き小文字], Bd[#「d」は下付き小文字]Bp[#「p」は下付き小文字] の間に、それぞれの底辺(これらは互に逆数である)上に矩形 Oda[#「a」は下付き小文字]Apa[#「a」は下付き小文字], ODb[#「b」は下付き小文字]Bpb[#「b」は下付き小文字] を作り、これら一方の高さ ODa[#「a」は下付き小文字] が他方の面積 ODb[#「b」は下付き小文字] × Opb[#「b」は下付き小文字] に等しくなるように、また反対にこの他方の矩形の高さ ODa[#「a」は下付き小文字] が一方の矩形の面積 ODa[#「a」は下付き小文字] × Opa[#「a」は下付き小文字] に等しくなるようにすることにある。これら二つの矩形の底辺 Opa[#「a」は下付き小文字], Opb[#「b」は下付き小文字] は均衡価格を示す。けだしこれらの価格のそれぞれにおいて、高さ ODa[#「a」は下付き小文字] によって表わされる(A)の需要は、面積 ODa[#「a」は下付き小文字]×Opa[#「a」は下付き小文字] によって表わされる(B)の供給に等しいからである(第四七節)。
 ここに用いた「各一方の矩形の高さが他方の矩形の面積に等しくなるように」という表現は、等質を表現したものではない。しかしこの場合にはこの等質を必ずしも必要としない。なぜなら底辺が互に逆数を表わしていることが、これら二曲線の構成に役立った共通な単位 O1 の存在を予想しているから。だがもしこの単位を顕《あら》わさしめようとすれば、各矩形の高さは、他方の矩形の面積を構成している単位数と同数の単位数を含んでいると考えるか、または各矩形の面積は、他方の矩形の高さと底辺の単位によって作られる矩形の面積に等しいと考えねばならぬ。ところでこの問題の与件においては、当然、各矩形の底辺は高さの反比に等しく、また面
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