ペインから、イタリーから渡って行った労働者の子供たちである。しかし其の白、黄まぜまぜの顔が楽しそうに労働問題の話をきいている。
 この市民権をもつ子供たちが成長して選挙権をもつ頃、排日問題は自然に解決出来るであろう。気長く其の時を待つことだ。現にハワイでは日本人が数名下院議員に当選してい、副検事長も日本人で千二百円の月俸を得ている。内鮮融和問題も、先ず児童の共学から出直さなければなるまい。



底本:「世界紀行文学全集 第十七巻 北アメリカ編」修道社
   1959(昭和34)年3月25日
底本の親本:「太平洋を越えて」四条書房
   1932(昭和7)年5月
※末尾の「(昭和六年)」は、底本で二作品をまとめた際につけられたものであるので、省きました。
入力:田中敬三
校正:仙酔ゑびす
2006年11月18日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全8ページ中8ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
沖野 岩三郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング