かう扱《こ》きおろすんだ、えゝか、俺《お》れこすつてやつから、いや本當《ほんたう》だよ俺《お》らがなんざあ」小柄《こがら》な爺《ぢい》さんは非常《ひじやう》な勢《いきほ》ひでいつた。
首《くび》の珠數《じゆず》は彼《かれ》の聲《こゑ》が喉《のど》を膨脹《ばうちやう》させるので其《その》度《たび》毎《ごと》に少《すこ》しづゝ動《うご》いた。
「俺《お》ら蛇《へび》は嫌《きれ》えだから」卯平《うへい》は苦《くる》し相《さう》にいつた。
「蛇《へび》嫌《きれ》えだと、さうだ大《えけ》え姿《なり》してあばさけたこといふなえ、俺《お》らなんざ蛇《へび》でも毛蟲《けむし》でも可怖《おつかね》えなんちやねえだから、かうえゝか、斯《か》うだぞ」といひながら爺《ぢい》さんは後向《うしろむき》に立《た》つて、十|分《ぶん》に酩酊《よつぱら》つた足《あし》を大股《おほまた》に踏《ふ》んで、肌《はだ》を脱《ぬ》いだ兩方《りやうはう》の手《て》をぎつと握《にぎ》つて、手拭《てぬぐひ》で背中《せなか》を擦《こす》るやうな形《かたち》をして見《み》せた。
「俺《お》らようまづぢや八九|年《ねん》も惱《なや》んだん
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