ら」爺《ぢい》さんは戲談《じようだん》らしくいつた。
「獨《ひとり》ぢやあんめえな、かうやつて三|人《にん》も四人《よつたり》も居《ゐ》たんだものなあ」
「さうだとも、此《こ》の位《くれえ》俺《お》らげよこしたつて本當《ほんたう》にすりやえゝんだよ、なあ、俺《お》らなんざ上《あが》つた酒《さけ》だつてさうだに飮《の》むべぢやなし」婆《ばあ》さん等《ら》は抗辯《かうべん》するやうにいつた。悉皆《みんな》が一《ひと》つ/\と鮨《すし》を撮《つま》んだ。
「そりやさうと、酒《さけ》どうしたえ」小柄《こがら》な爺《ぢい》さんはひよつと自在鍵《じざいかぎ》の儘《まゝ》土瓶《どびん》を手《て》もとへ引《ひき》つけて、底《そこ》へ手《て》を當《あ》てゝ見《み》た。
「放心《うつかり》してゝ此《こ》ら※[#「赭のつくり/火」、第3水準1−87−52]立《にた》ツちやあ處《とこ》だつけ」と急《いそ》いで土瓶《どびん》を外《はづ》して
「俺《お》らさうだ鮨《すし》なんざ自分《じぶん》ぢや一《ひと》つでも欲《ほ》しかねえんだから、さうだ物《もの》で滿腹《はらくち》くしたつ位《くれえ》酒《さけ》からツき甘《う
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