》の空《そら》が悉皆《みんな》持《も》ち去《さ》るので滅切《めつきり》と冴《さ》える反對《はんたい》に草木《くさき》は凡《すべ》てが乾燥《かんさう》したりくすんだりして畢《しま》ふのに相違《さうゐ》ないのである。
明《あか》るい日《ひ》は全《まつた》く晝《ひる》に成《な》つた。處々《ところ/″\》の島《しま》のやうな畑《はたけ》の縁《へり》から田《た》へ偃《は》ひ掛《かゝ》つて居《ゐ》る料理菊《れうりぎく》の黄《き》な花《はな》が就中《なかでも》一|番《ばん》強《つよ》く日光《につくわう》を反射《はんしや》して近《ちか》いよりは遠《とほ》い程《ほど》快《こゝろ》よく鮮《あざや》かに見《み》えて居《ゐ》る。勘次《かんじ》は始終《しよつちう》手拭《てぬぐひ》を以《もつ》て捲《ま》いた右手《めて》の肘《ひぢ》を抱《かゝ》へるやうにして伏目《ふしめ》に歩《ある》いた。道《みち》に添《そ》うて狹《せま》い堀《ほり》の淺《あさ》い水《みづ》に彼《かれ》の目《め》が放《はな》たれた。がら/\に荒《すさ》んだ狼把草《たうこぎ》やゑぐがぽつ/\と水《みづ》に浸《ひた》つて居《ゐ》る。蒼《あを》い空《そ
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