あ》つたつて往《い》つたり來《き》たりすんぢやなし、何程《なんぼ》心細《こゝろぼせ》えか分《わか》んねえもんですよ、尤《もつと》もこれ、死《し》ぬ者《もの》せえあんだから斯《か》うして居《え》られんな難有《ありがて》え樣《やう》なもんぢやあるが、そんでも四|斗樽《とだる》の太《ふて》え箍《たが》ん處《ところ》むぐつた時《とき》や、夜《よる》横《よこ》に成《な》つて見《み》たつて直《ぢき》耳《みゝ》の側《そば》でさら/\つとかう水《みづ》が動《うご》いてんだから、放心《うつかり》眠《ねむ》つたらそつくり持《も》つてかれつかどうだか分《わか》んねえと思《おも》つてね、ぼつちりともはあ云《ゆ》はんねえで居《ゐ》たのせえ、
それから板《いた》の端《はじ》ん處《とこ》からそろつと手《てえ》出《だ》して見《み》つと宵《よひ》の口《くち》にやさうでもねえのがひやつと手《て》の先《さき》が直《す》ぐ水《みづ》へ觸《さあ》つた時《とき》にや悚然《ぞつ》とする樣《やう》でがしたよ、それからはあ船《ふね》は枕元《まくらもと》へ繋《つな》いでたんだが、本當《ほんたう》に枕元《まくらもと》なのせえ、みんなして
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