けが來《き》てから瓜畑《うりばたけ》は悉《ことごと》く蔓《つる》も葉《は》も俄《にはか》にがら/\に枯《か》れて悲慘《みじめ》に成《な》つて畢《しま》つた。極《きは》めてそつと然《しか》も騷《さわ》がし相《さう》に動《うご》く雲《くも》が高《たか》く低《ひく》く反對《はんたい》の方向《はうかう》に交叉《かうさ》しつゝあるのを見《み》ると共《とも》に、枯燥《こさう》しかけた草木《くさき》の葉《は》が相《あひ》觸《ふ》れ相《あひ》打《う》つてはだん/\と破《やぶ》れつゝざわ/\と悲《かな》しげな響《ひゞき》を立《た》てゝ鳴《な》つた。凄《すご》い程《ほど》冴《さ》えた夜《よる》の空《そら》は忙《いそが》しげな雲《くも》が月《つき》を呑《の》んで直《すぐ》に後《うしろ》へ吐《は》き出《だ》し/\走《はし》つた。月《つき》は反對《はんたい》に遁《に》げつゝ走《はし》つた。秋風《あきかぜ》だ。櫟《くぬぎ》や楢《なら》や雜木《ざふき》や凡《すべ》てが節制《たしなみ》を失《うしな》つて悉《ことごと》く裏葉《うらは》も肌膚《はだ》も隱《かく》す隙《すき》がなくざあつと吹《ふ》かれて只《たゞ》騷《さわ》
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