《たび》毎《ごと》に驟雨《しうう》をざあと斜《なゝめ》に注《そゝ》ぐ。雨《あめ》は畑《はた》の乾《かわ》いた土《つち》にまぶれて、軈《やが》て飛沫《しぶき》を作物《さくもつ》の下葉《したば》に蹴《け》つて、更《さら》に濁水《だくすゐ》が白《しろ》い泡《あわ》を乘《の》せつゝ低《ひく》きを求《もと》めて去《さ》つた。それも僅《わづか》に桑《くは》の木《き》へ絡《から》んだ晝顏《ひるがほ》の花《はな》に一|杯《ぱい》の量《りやう》を注《そゝ》いでは慌《あわ》てゝ疾驅《しつく》しつゝからりと熱《ねつ》した空《そら》が拭《ぬぐ》はれることも有《あ》るのであるが、驟雨《しうう》は後《あと》から後《あと》からと驅《か》つて來《く》るので曉《あかつき》の白《しら》まぬうちから麥《むぎ》を搗《つ》いて庭《には》一|杯《ぱい》に筵《むしろ》を干《ほし》た百姓《ひやくしやう》をどうかすると五月蠅《うるさ》く苛《いぢ》めた。土地《とち》でいふ其《そ》の降《ふ》つ掛《か》けは一|日《にち》で止《や》まねば三|日《か》とか五|日《か》とか必《かなら》ず奇數《きすう》の日《ひ》で畢《をは》つた。降《ふ》つ掛《か》
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