を止《と》めた。勘次《かんじ》は小屋《こや》で卯平《うへい》が鹽鮭《しほざけ》を燒《や》く臭《にほひ》を嗅《か》いでは一|種《しゆ》の刺戟《しげき》を感《かん》ずると共《とも》に卯平《うへい》を嫉《にく》むやうな不快《ふくわい》の念《ねん》がどうかすると遂《つひ》起《おこ》つた。それだが卯平《うへい》は又《また》獨《ひとり》でむつゝりと蒲團《ふとん》にくるまつて居《ゐ》る時《とき》は父子《おやこ》三|人《にん》の噺《はなし》が能《よ》く聞《きこ》えた。彼《かれ》は自分《じぶん》が一|緒《しよ》に居《ゐ》る時《とき》は互《たがひ》に隔《へだ》てが有相《ありさう》で居《ゐ》て、自分《じぶん》が離《はな》れると俄《にはか》に陸《むつ》まじ相《さう》に笑語《さゝや》くものゝ樣《やう》に彼《かれ》は久《ひさ》しい前《まえ》から思《おも》つて居《ゐ》た。其《それ》を聞《き》くと彼《かれ》は一|種《しゆ》の嫉妬《しつと》を伴《ともな》うた厭《いや》な心持《こゝろもち》に成《な》つて、蒲團《ふとん》を深《ふか》く被《かぶ》つて見《み》ても何《なん》となく耳《みゝ》について、おつぎの一寸《ちよつと》甘《
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