》は自分《じぶん》で炊事《すゐじ》をするのは時間《じかん》が酷《ひど》く惜《を》しくも成《な》つたり、面倒《めんだう》にも成《な》つたり、唯《たゞ》獨《ひとり》のみで※[#「煢−冖」、第4水準2−79−80]然《ぽつさり》として居《ゐ》ると情《なさけ》なくもなつたりするので、平生《へいぜい》は再《ふたゝ》び一同《みんな》と一|緒《しよ》に箸《はし》を執《と》ることにしたのである。彼《かれ》はおつぎがはき/\と一言《ひとこと》でもいうて呉《く》れる毎《ごと》に其《そ》の僻《ひが》まうとする心《こゝろ》がどれ程《ほど》和《やはら》げられるか知《し》れないのである。彼《かれ》は草鞋《わらぢ》を作《つく》るとて四|筋《すぢ》の竪繩《たてなは》に軟《やはら》かな藁《わら》をうね/\と透《とほ》しては其《そ》の繩《なは》の間《あひだ》に指《ゆび》を入《い》れてぎつと前《まへ》へ引《ひ》き緊《し》める微《かす》かな運動《うんどう》の間《あひだ》にも彼《かれ》は勘次《かんじ》に對《たい》して口《くち》にも擧動《きよどう》にも出《だ》せぬ忌々敷《いま/\し》さが心《こゝろ》の底《そこ》に勃々《むか/\》
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