しよくれう》を求《もと》めて置《お》くことが出來《でき》る樣《やう》に成《な》つた。おつぎは二十《はたち》の聲《こゑ》を聞《き》いて與吉《よきち》は學校《がくかう》へ出《で》る樣《やう》に成《な》つた。彼《かれ》は絶《た》えず或《ある》物《もの》を探《さが》すやうな然《しか》も隱蔽《いんぺい》した心裏《しんり》の或《ある》物《もの》を知《し》られまいといふやうな、不見目《みじめ》な容貌《ようばう》を村落《むら》の内《うち》に曝《さら》す必要《ひつえう》が漸《やうや》く減《げん》じて來《き》た。彼《かれ》は段々《だん/\》彼等《かれら》の伴侶《なかま》に向《むか》つて以前《いぜん》の如《ごと》くこせ/\と徒《いたづ》らに遠慮《ゑんりよ》した態度《たいど》がなくなつた。彼《かれ》は村落《むら》の凡《すべ》てに向《むか》つて拂《はら》つた恐怖《きようふ》の念《ねん》を悉《ことごと》く東隣《ひがしどなり》の家族《かぞく》にのみ捧《さゝ》げて畢《しま》つた。
 其《そ》の間《あひだ》彼《かれ》と卯平《うへい》とは只《たゞ》一|回《くわい》逢《あ》つたのみである。卯平《うへい》はお品《しな》が三|
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