ばた》の爺《ぢい》さんは直《す》ぐに要《い》らぬことをいつた。
「そんぢや困《こま》つたなあ、おめえどうした婆《ばあ》さまこと死口《しにぐち》でも寄《よ》せて見《み》ねえか」
「俺《お》ら厭《や》だよ、待《ま》つてつから早《はや》く來《き》てくろなんて云《ゆ》はれた日《ひ》にや縁起《えんぎ》でもねえから」爺《ぢい》さんは爪《つめ》で頭《あたま》を掻《か》いた。
「酷《ひど》くおめえ近頃《ちかごろ》ぽさ/\しつちやつてんだな、あゝだ婆《ばゞあ》でも焦《こが》れてる所爲《せゐ》ぢやあんめえ、頭髮《あたま》まで拔《ぬけ》た樣《やう》だな」剽輕《へうきん》な相手《あひて》は爺《ぢい》さんの頭《あたま》へ手《て》を掛《かけ》てゆさ/\と動《うご》かした。乘地《のりぢ》に成《な》つて居《ゐ》た爺《ぢい》さんは少《すこ》し白《しろ》い膜《まく》を以《もつ》て掩《おほ》はれた樣《やう》な眼《め》を※[#「目+爭」、第3水準1−88−85]《みは》つて稍《やゝ》辟易《へきえき》した。
「大豆打《でえづぶち》にかつ轉《ころ》がつた見《み》てえに面中《つらぢう》穴《めど》だらけにしてなあ」剽輕《へうきん》な
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