》た近所《きんじよ》の爺《ぢい》さんさんがいつた。若《わか》い衆等《しゆら》は只《たゞ》
「ほうい/\」と假聲《こわいろ》で囃《はや》した。爺《ぢい》さんは勘次《かんじ》が側《そば》に居《ゐ》たのを見《み》つけて
「なあ、勘次《かんじ》さん、こんで若《わけ》えものゝ處《ところ》がえゝかんな」といひ掛《か》けた。外《そと》では再《ふたゝ》び囃《はや》し立《た》てゝ騷《さわ》いだ。白《しろ》い手拭《てぬぐひ》を髷《まげ》の後《うしろ》が少《すこ》し現《あら》はれた瞽女被《ごぜかぶ》りにして居《ゐ》る瞽女《ごぜ》が殖《ふ》えたので座敷《ざしき》は俄《にはか》に生《いき》たやうに成《な》つた。瞽女《ごぜ》は一《ひと》つに固《かた》まつて成《な》るべくランプの明《あか》るい光《ひかり》を避《さ》けようとして居《ゐ》る。其《そ》の態度《たいど》を心憎《こゝろにく》く思《おも》ふ若《わか》い衆《しゆ》が
「俺《お》ら其《そ》の手拭《てぬげ》被《かぶ》つてこつち向《む》いてる姐樣《あねさま》こと寄《よ》せて見《み》てえもんだな」立《た》ち塞《ふさ》がつた陰《かげ》から瞽女《ごぜ》の一人《ひとり》へ揶揄
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