《さはふ》をも見物《けんぶつ》の凡《すべ》ては左《さ》も熱心《ねつしん》らしい態度《たいど》で拜殿《はいでん》に迫《せま》つて見《み》て居《ゐ》た。
おつぎも與吉《よきち》の手《て》を執《と》つて群集《ぐんしふ》に交《まじ》つて立《た》つて居《ゐ》た。勘次《かんじ》も其處《そこ》に在《あ》つたのであるが然《しか》し彼《かれ》はずつと後《うしろ》の樅《もみ》の木陰《こかげ》にぽつさりとして居《ゐ》たのであつた。簡單《かんたん》乍《なが》ら一|日《にち》の式《しき》が畢《をは》つた時《とき》四|斗樽《とだる》の甘酒《あまざけ》が柄杓《ひしやく》で汲出《くみだ》して周圍《しうゐ》に立《た》つて居《ゐ》る人々《ひと/″\》に與《あた》へられた。主《しゆ》として子供等《こどもら》が先《さき》を爭《あらそ》うて其《その》大《おほ》きな茶碗《ちやわん》を換《か》へた。彼等《かれら》は寧《むし》ろ自分《じぶん》の家《うち》で造《つく》つたものゝ方《はう》が佳味《うま》いにも拘《かゝわ》らず大勢《おほぜい》と共《とも》に騷《さわ》ぐのが愉快《ゆくわい》なので、水許《みづばか》りのやうな甘酒《あまざけ》
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