《つゞ》く。さうすると麥《むき》を刈《か》つた跟《あと》の菽《まめ》や陸穗《をかぼ》が渇《かつ》した口《くち》へ冷《つめ》たい水《みづ》を獲《え》た樣《やう》に勢《いきほひ》づいて、四五|日《にち》の内《うち》に青《あを》い葉《は》を以《もつ》て畑《はたけ》の土《つち》が寸隙《すんげき》もなく掩《おほ》はれる。雨《あめ》は蹂《ふ》み固《かた》めてある百姓《ひやくしやう》の庭《には》の土《つち》にも※[#「くさかんむり/(火+旱)」、195−5]菜《いぬがしら》や石龍※[#「くさかんむり/内」、第3水準1−90−67]《たがらし》の黄色《きいろ》い小粒《こつぶ》な花《はな》を持《も》たせて、棟《やのむね》にさへ長《なが》い短《みじか》い草《くさ》を生《しやう》ぜしめる。自然《しぜん》の意志《いし》は只管《ひたすら》に地上《ちじやう》の到《いた》る處《ところ》に軟《やはら》かな青《あを》い葉《は》を以《もつ》て掩《おほ》ひ隱《かく》さうとのみ力《ちから》を注《そゝ》いで居《ゐ》るのである。其《そ》の意志《いし》に逆《さか》らうて猶豫《たゆた》うて居《ゐ》るのは百姓《ひやくしやう》の手《て》
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