こずゑ》が相《あひ》倚《よ》つて、先刻《さつき》から明《あ》かるい光《ひかり》を厭《いと》ふ踊子《をどりこ》を掩《おほ》うて一|杯《ぱい》に陰翳《かげ》を投《な》げて居《ゐ》たのであるが、凝然《ぢつ》とした靜《しづ》かな月《つき》が幾《いく》らか首《くび》を傾《かたむ》けたと思《おも》つたら樅《もみ》の梢《こずゑ》の間《あひだ》から少《すこ》し覗《のぞ》いて、踊子《をどりこ》が形《かたち》づくつて居《ゐ》る輪《わ》の一|端《たん》をかつと明《あ》かるくした。彼等《かれら》の戴《いたゞ》いて居《ゐ》る裝飾《さうしよく》が其《その》光《ひかり》に觸《ふ》れゝば悉《ことごと》く目《め》を射《い》るやうにはつきりと白《しろ》く見《み》え出《だ》した。殆《ほと》んど疲勞《ひらう》といふことを感《かん》じないであらうかと怪《あや》しまれる彼等《かれら》は益々《ます/\》興《きよう》に乘《じよう》じて少《すこ》し亂雜《らんざつ》に成《な》り掛《か》けた。白《しろ》いシヤツの上《うへ》に浴衣《ゆかた》を肩《かた》まで捲《ま》くつて、臀《しり》を※[#「塞」の「土」に代えて「衣」、第3水準1−91−84
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