うなが》し促《うなが》し交互《たがひ》に唄《うた》の聲《こゑ》を張《は》り揚《あ》げて踊《をど》る。太鼓《たいこ》の手《て》は疲《つか》れゝば更《さら》に人《ひと》が交代《かうたい》して撥《ばち》も折《を》れよと鳴《な》らす。踊子《をどりこ》は皆《みな》一|杯《ぱい》に裝飾《さうしよく》した笠《かさ》を戴《いたゞ》いて居《ゐ》る。裝飾《さうしよく》といつても夜目《よめ》に鮮《あざ》やかな樣《やう》に、饅頭《まんぢう》や其《そ》の他《た》の物《もの》を包《つゝ》む白《しろ》いへぎ[#「へぎ」に傍点]皮《かは》を夥《おびたゞ》しく括《くゝ》り附《つ》けて置《お》くのである。其《そ》れが月光《げつくわう》を遮《さへぎ》つて居《ゐ》る樅《もみ》の木陰《こかげ》に著《いちじ》るしく目《め》に立《た》つて、身《み》を動《うご》かす度《たび》に一|齊《せい》にがさがさと鳴《な》りながら波《なみ》の如《ごと》く動《うご》いて彼等《かれら》の風姿《ふうし》を添《そ》へて居《ゐ》る。彼等《かれら》が幾夜《いくよ》も踊《をど》つて不用《ふよう》に歸《き》した時《とき》には、それが彼等《かれら》の歩《ある》い
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