えになあ、俺《お》ら可笑《をか》しくつて仕樣《しやう》無《な》かつたつけぞ」噺手《はなして》は左右《さいう》を向《む》きつゝいつた。皆《みな》復《ま》た拍子《ひやうし》して囃《はや》し立《た》てた。
「そんぢや直《す》ぐよこしたつぺ」
「うむ、途中《とちう》で行逢《いきや》つたんだんべ、直《す》ぐ來《き》たつきや」
「あつちだつて其《そ》の位《くれえ》知《し》つてらな」
「おつぎは店《みせ》へよつたつけか」二人《ふたり》が一|度《ど》にいつた。
「寄《よ》んねえや、さうしたらおつう、なんておとつゝあ喚《よ》ばつたんだ、たいした聲《こゑ》してな、そんでもおつうは行《い》つちまあのよ、さうしたら又《また》、おつうなんて呶鳴《どな》つてな、勘定《かんぢやう》すんのにも慌《あわ》くつて錢《ぜに》落《お》つことしたり何《なん》かして後《あと》から駈《か》けてつたんだ、五|合《がふ》も飮《の》んだつぺつちけな、可怖《おつかね》え目《め》つきしつちやつてな、そんだがおつぎは聽《き》かねえぞなか/\、つツ/\と行《い》つちやつてな」噺手《はなして》は暫時《しばし》口《くち》を鎖《とざ》した。
「今日《
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