「薪雜棒《まきざつぽう》ふられてか」
 笑聲《せうせい》が雜然《ざつぜん》として寮《れう》の内《うち》は一|層《そう》騷《さわ》がしく成《な》つた。
「今日《けふ》らも見《み》ろ、角《かど》の店《みせ》で自棄酒《やけざけ》飮《の》んで怒《おこ》つてたつけぞ」一人《ひとり》が自慢《じまん》らしく新《あらた》な事實《じじつ》を提供《ていきよう》した。
「どうしてよ」一|同《どう》が耳《みゝ》を峙《そばだ》てた。
「おつぎことお針《はり》つ子等《こら》と一|緒《しよ》に手傳《てづでえ》に遣《や》つたの知《し》つてべな」
「知《し》つてらなそら」
「そんでよ、手傳《てづでえ》に遣《や》つてゝも、はあ、日暮《ひぐれ》に成《な》つたら、あつかもつかして凝然《ぢつ》としちや居《ゐ》らんねえんだ、そんで愚圖《ぐづ》/\云《ゆ》つてんの面白《おもしれ》えから俺《お》ら聞《き》いてたな、丁度《ちやうど》えゝ鹽梅《あんべえ》に俺《おれ》草履《ざうり》買《か》ひに行《い》つて出《で》つかせてな」
「毎日暮《まいひぐれ》ぢやねえけ徳利《とつくり》おつ立《た》てゝんな」
「さうなんだ、近頃《ちかごろ》唐鍬《た
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