》く異性《いせい》を知《し》り又《また》知《し》らんとして居《ゐ》る。彼等《かれら》は他人《たにん》の目《め》を偸《ぬす》むのには幾多《いくた》の支障《さはり》、それは其《そ》の爲《ため》に相《あひ》慕《した》ふ念慮《ねんりよ》が寧《むし》ろ却《かへつ》て熾《さかん》に且《か》つ永續《えいぞく》することすら有《あ》りながら、當事者《たうじしや》たる彼等《かれら》には五月繩《うるさ》い其《そ》の支障《さはり》をこつそりと拂《はら》ひ退《の》けねば成《な》らぬ焦燥《じれ》つたい感《かん》が止《や》まないのに、周圍《しうゐ》の凡《すべ》てが杯《さかづき》を擧《あ》げてくれる其《そ》の夜《よ》の當人同士《たうにんどうし》を念頭《ねんとう》に浮《うか》べる時《とき》彼等《かれら》は淡《あは》い嫉妬《しつと》を沸《わ》かさねば成《な》らぬ。それで彼等《かれら》の心《こゝろ》には喰《く》つてやれ、飮《の》んでやれ、さうして遣《や》らねば腹《はら》が癒《い》えぬといふ觀念《くわんねん》が期《き》せずして一致《いつち》するのである。笊《ざる》で運《はこ》んだ饂飩《うどん》が多人數《たにんずう》の彼等《か
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