く暮《くら》し得《う》るのである。其《そ》れだから彼等《かれら》は婚姻《こんいん》の當日《たうじつ》にも仕事《しごと》の割合《わりあひ》にしては餘《あま》りに多人數《たにんず》に過《す》ぎるので、一《ひと》つ仕事《しごと》に集《あつま》つては屈託《くつたく》ない容子《ようす》をして饒舌《しやべ》るのであつた。
「どうえ嫁樣《よめさま》だんべな」
「善《え》え女《をんな》だんべえな」
「早《はや》く來《く》ればえゝな、俺《お》ら見《み》てえな」
彼等《かれら》はさういふことをすら口々《くち/″\》に反覆《くりかへ》しつゝ密々《ひそ/\》と耳語《さゝや》いた。
「白粉《おしろい》附《つ》けて來《く》んだな」一|番《ばん》年《とし》の少《すくな》い子《こ》がいつた。
「どうしたもんだえ、白粉《おしろい》附《つ》けんだんべかとまあ」年嵩《としかさ》が笑《わら》つた。
「水白粉《みづおしろい》持《も》つて來《く》んだか知《し》んねえぞ」
「只《たゞ》の水《みづ》見《み》てえな白粉《おしろい》も有《あ》んだつて云《ゆ》つけぞ」
彼等《かれら》はさういふ罪《つみ》のない穿鑿《せんさく》からそれか
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