よ》されてある。然《しか》し熊手《くまで》の爪《つめ》が速《すみや》かに木陰《こかげ》の土《つち》に趾《あと》つける其《そ》の運動《うんどう》さへ一|度《ど》は一|度《ど》と短《みじか》い日《ひ》を刻《きざ》んで行《ゆ》く樣《やう》な冬《ふゆ》の季節《きせつ》は餘《あま》りに冷《つめ》たく彼等《かれら》の心《こゝろ》を引《ひ》き緊《し》めて居《ゐ》る。
到《いた》る處《ところ》畑《はたけ》の玉蜀黍《たうもろこし》が葉《は》の間《あひだ》からもさ/\と赤《あか》い毛《け》を吹《ふ》いて、其《そ》の大《おほ》きな葉《は》がざわ/\と人《ひと》の心《こゝろ》を騷《さわ》がす樣《やう》に成《な》ると、男女《なんによ》の群《むれ》が霖雨《りんう》の後《あと》の繁茂《はんも》した林《はやし》の下草《したぐさ》に研《と》ぎすました草刈鎌《くさかりがま》の刄《は》を入《い》れる。初《はじめ》は朝《あさ》まだきに馬《うま》の秣《まぐさ》の一|籠《かご》を刈《か》るに過《すぎ》ないけれど、燬《や》くやうな日《ひ》のもとに畑《はた》も漸《やうや》く極《きまり》がついて村落《むら》の凡《すべ》てが皆《みな》
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