しは往來《いきゝ》なしでさ、同胞《きやうでえ》だたあ思《おも》はねえからつてわし斷《ことわ》つたんでがすから、わし等《ら》嚊《かゝあ》死《し》んだ時《とき》だつて來《き》もしねえんですかんね、お内儀《かみ》さんさうえ者《もな》あ有《あ》りあんすめえね」
「さうだつけかね」
「わしや、※[#「姉」の正字、「女+※[#第3水準1−85−57]のつくり」、153−11]《あね》にや到頭《たうとう》小作《こさく》に持《も》つてくべと思《おも》つてたの一|俵《ぺう》ぺてんに掛《か》けられたことあんですから、自分《じぶん》のが始末《しまつ》すれば直《すぐ》返《けえ》すからつて持《も》つて行《い》つてそれつ切《き》りなんでさ、わし等《ら》嚊《かゝあ》生《い》きてる頃《ころ》なもんだから、嚊《かゝあ》とろつぴ催促《せえそく》に行《い》き/\したんだが、無《な》くつちや遣《や》らんねえからつて喧嘩《けんくわ》吹《ふ》つ掛《かけ》るつちんだから嚊《かゝあ》も忌々敷《えめえがし》がつて居《ゐ》たが先《さき》が不法《ふはふ》なんだから駄目《だめ》でさね、それ處《どこ》ぢやねえ、盲目《めくら》に成《な》つた自分
前へ
次へ
全956ページ中333ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
長塚 節 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング