供等《こどもら》は「三|平《ぺい》ぴいつく/\」と雲雀《ひばり》の鳴聲《なきごゑ》を眞似《まね》しながら、小笊《こざる》を持《も》つたり叉手《さで》を持《も》つたりしてぢやぶ/\と快《こゝろ》よい田圃《たんぼ》の水《みづ》を渉《わた》つて歩《ある》いた。其處《そこ》には又《また》此《こ》れも春《はる》のやうな日《ひ》に騙《だま》されて、疾《とう》から鳴《な》かなく成《な》つて居《ゐ》た蛙《かへる》がふわりと浮《う》いてはこそつぱい稻《いね》の穗《ほ》に捉《つかま》りながらげら/\と鳴《な》いた。一|杯《ぱい》に塞《ふさ》がつて居《ゐ》る稻《いね》の穗《ほ》の下《した》をそろ/\と偃《は》ひながら水《みづ》が低《ひく》く成《な》つた時《とき》秋《あき》の日《ひ》は落《お》ち掛《か》けた。さうして什※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《どんな》時《とき》でも其《そ》の本能《ほんのう》を衝動《そゝ》る機會《きくわい》があれば鳴《な》くのだといつて待《ま》つて居《ゐ》る其《そ》の蛙《かへる》もひつそりとした。大雨《おほあめ》の後《あと》の畑《はたけ》へ
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