眞熊野の熊野の山におふる樹のイマメの胴のうづの※[#「(口+口)/田/一/黽」、147−3]《だ》太鼓
天飛ぶや鵄の尾といひ世の人のさばの尾ともいふ朱塗《あけぬり》の琴
瀬戸の村に陶物燒くと眞埴とりはじめて燒きし藤四郎が瓶
瀬戸物のはじめに燒きしうすいろの鈍青色の古小瓶六つ
春の野の小野の朝臣がみこともち仕へまつりし春敲門の額
熱田のべろ/″\祭べろ/″\に振らがせりきといふ兆鼓《ふりつゞみ》
大倭國つたからにかずまへる納蘇利《なつそり》崑崙八仙の面
尾張のや國造の宮簀媛けせりきといふ玉裳御襲
大阪四天王寺什物之内四種
廏戸の皇子の命の躬《みづか》らつゞれさゝせる糞掃衣これ
物部の連守屋を攻めきとふ鏑矢みれば悲しきろかも
御佛の守の袋七袋|太子《みこ》がもたしゝその七袋
廏戸の皇子がかゝせる十あまり七條憲法《なゝおきてぶみ》見るがたふとさ
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明治三十六年七月我西遊を企つるや、格堂に約するに途必ず備前に至らむことを以てす、しかも足遂に大阪以西を踏むに及ばず、頗る遺憾となす、九月格堂遙に書を寄せて我が起居を問ふ、應へず、十一月
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