ゑたるを見てよめる
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あまたゝび來むと我はもふ斑鳩《いかるが》の苗なる梨のなりもならずも
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はじめの月見の日なりけるが、ゆふまけて嫗の畑へ芋堀りに行きけるを、その家の下部なるものゝ、駒引き出して驅けめぐりける間に、いたくもあれいでゝ止むべくもあらずなりて、思ひもかけず主の嫗を蹄にかけゝれば、肉やぶれ骨挫けてやがていく程もなくて死にけり、人々悲しむこと限りなく、しばらくありて後そこへ幣たてきと、ありけることゞもつたへ云ふを聞きてよめる
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世の中にしれたる人の駒たくと過ちせしより悔いてかへらず
垂乳根の母をゆるして芋堀りにかゝらむと知らば行かざめや行けや
あら駒の蹄のふらくと知らませばやらめや人の母を思はず
垂乳根の母が子芋を皿にもり見むと思ひし月にやもあらぬ
おもしろとめづる月夜を垂乳根の母をいたみて泣くか長夜を
秋の夜のなが夜のくだち眞痛みに泣きけむ母をもりがてにけむ
あやまちを再びそこにあらせじと幣はもおくか駒の足《あ》の趾《と》に
雜咏十六首
しろたへの衣手寒き秋雨に庭の木犀香に聞
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