にきの國やまに船はへむかふ
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十日、よべ一夜は船にねて、ひる近きに勝浦といふところへつく、船のなかより那智の瀧をみる、かくばかりなる瀧の海よりみゆる、よそにはたぐひもなかるべし
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三輪崎の輪崎をすぎてたちむかふ那智の檜山の瀧の白木綿
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那智の山をわけて瀧の上にいたりみるに谷ふかくして、はろかに熊野の海をのぞむ
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丹敷戸畔丹敷の浦はいさなとる船も泛ばず浪のよる見ゆ
谷ふかみもろ木はあれど杉がうれを眞下に見れば畏きろかも
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やどりの庭よりは谷を隔てゝまのあたりに瀧のみゆるに、月の冴えたる夜なりければふくるまでいも寢ずてよみける
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眞熊野の熊野の浦ゆてる月のひかり滿ち渡る那智の瀧山
みれど飽かぬ那智の瀧山ゆきめぐり月夜にみたり惜しけくもあらず
眞熊野や那智の垂水の白木綿のいや白木綿と月照り渡る
ひとみなの見まくの欲れる那智山の瀧見るがへに月にあへるかも
このみゆる那智の山邊にいほるとも月の照る夜はつねにあらめやも
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