時じくに匂ひぞ出づる、忘れ居しごと、(明治三十四年夏作)
短歌
病をし忘れて君が思はむとこの忘草にほふべらなり
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常陸國霞が浦に舟を泛べてよみける歌八首(舊作)
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葦の邊を榜ぎたみ行けば思ほゆる妹と相見の埼近づきぬ
携へて相見の埼の村松の待つらむ母に家苞もがも
沖つ邊にい行きかへらふ蜑舟はわかさぎ捕らし秋たけぬれば
白波のひまなく寄する行方《なめがた》の三埼に立てる離れ松あはれ
いさり舟白帆つらなめ榜ぐなべに味村騷ぎ沖に立つ見ゆ
かすみが浦岸の秋田に田刈る子や沖榜ぐ蜑が妹にしあるらし
さゝら荻あしの穗わたる秋風に蜑が家居に網干せり見ゆ
草枕旅にしあれば舟うけてことのなぐさに榜ぎめぐり見つ
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明治三十五年十一月十八日、筑波山に登りてよめる歌二首
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狹衣の小筑波嶺ろのたをりには萱ぞ生ひたる苫のふき萱
筑波嶺をいや珍らしみ刈れゝどもまた生の萱のまたも來て見む
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筑波山を望みてをり/\によみける歌五首
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おくて田の稻刈
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