#ここで字下げ終わり]
竹箒手にとり持ちて散り松葉あさな/\に掃くがすゞしさ
鋸のわたる椚の切杙のわか木むら立ちたつがすゞしさ
かぎろひのゆふつみ茄子さく/\に菜刀もちて切るがすゞしさ[#ここから割り注](菜刀は方言なり包丁をいふ)[#ここで割り注終わり]
ところづらませがおどろを刈りそけて足うらしみゝにふむがすゞしさ
穴ごもりくろ行く螻蛄の夕さればころゝ/\になくがすゞしさ
にはつとりかけのかひこに根芽つなぎはつなる瓜のなるがすゞしさ
こも槌のかたみに包む皮剥げて竹の肌をみるがすゞしさ
いた/\し左枝がうれに玉むすぶ青|山椒《はじかみ》を噛むがすゞしさ
手握の弓のたわめる皀莢のさゆら/\にゆるがすゞしさ
末つみにつむや藜をとり茹でゝ手桶の水にさすがすゞしさ[#ここから割り注](さすは方言にしてさらすの意なり)[#ここで割り注終わり]
あまだれものがたり抄
[#ここから6字下げ]
いまはむかしからたちのかなひことなむ呼べるしれ人ありけり、くさ/″\のことにかゝづらひければ知り人あまたいできにけり、いつのころにかありけむ、法師ひとりゐてきにけるが、またな
前へ
次へ
全73ページ中30ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
長塚 節 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング