で字下げ終わり]
ひたちなる浪逆の浦は。あるみなす浪のさわげば。薦槌の往き交ふ舟の。舟人のまもりのためと。うなじりの小門にまつれる。八尺鳥息栖の宮は。みなぞこゆ八尋の柱。太知れるとり居が下を。忍穗井の水とよばひて。さす潮のさして引けども。ひく潮の引きてさせども。わく水の淡くたゝへて。石上ふるのむかしゆ。ありさりし甕のへみれば。女の瓶はふかくこもらひ。男の瓶はおほにしあれば。つばらかに見むと思ひて。掻き鳴すやこをろ/\に。竿とりに探りみるべく。かしこきろかも
短歌
小鹽井の鹽井の水につき立てる息栖のとり居みるがたふとさ
うみ苧集(四)
[#ここから6字下げ]
にはにある楓の木のいろ付きたるを見てよめる(三十四年八月作)
[#ここで字下げ終わり]
水不足あか田くぼ田に。もとほらひすじつま呼ぶ。蛙手の木々の木ぬれは。秋さればもみつとを言へ。みな月のけふのてる日に。こゝに匂へる。
[#ここから6字下げ]
五月雨もいつしかはれて土用ともなれば日々にあつけくなりまさりてたへがたくおぼゆるものからなほ涼しさの求めてえがたきことのあらめやはとおもひつゞけてよめる
[
前へ
次へ
全73ページ中29ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
長塚 節 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング