に幾筋も棚引いて田甫から岡まで屆かうとして居る。其時黄昏の中を百姓は田甫から相前後して歸つて來る。何處ともなく鴫がきゝと鳴いて去つた。百姓の後姿を村の中へ押し込んでやがて夜の手は田甫から畑からさうして天地の間を掩うた。[#地から1字上げ](明治四十一年三月一日發行、ホトトギス 第十一卷第六號所載)
底本:「長塚節全集 第二巻」春陽堂書店
1977(昭和52)年1月31日発行
初出:「ホトトギス」
1908(明治41)年3月1日第11巻第6号
入力:林 幸雄
校正:伊藤時也
2003年10月23日作成
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