煽ったりした。「おれの支配はまだ終っていない。」(やつの書きつけたものの一つに、そんなことばが読まれた)、「おまえは生きているし、おれの力も完全だ。ついて来い。おれは北方の永遠の氷を目ざして行く。そこでは、おれには苦しくもなんともない寒さと氷雪のつらさが、おまえにはこたえるだろう。おまえがあまり遅れないでついてくれば、この近くに死んだ兎を見つけるだろうから、食べて元気を出せ。来い、敵よ。われわれはまだ、命のやりとりをしなければならないわけだが、その時がくるまで、おまえは、数々のつらいみじめな目に会わなくてはならないぞ。」
嘲笑する悪魔め! 私はまたまた復讐を誓うぞ。あさましい畜生め、私はふたたび、おまえの運命を、苛責と死へと追いつめるぞ。どちらか一方が斃れるまで、私はこの追求をやめないだろう。どちらかが斃れたら、私はどんなに歓んで、エリザベートやそのほかの亡くなった親しい者に会うことだろう! この人たちは今でも、このあきあきするような難儀や怖ろしい行脚の御褒美を、私のために用意しているのだ。
さらに北方へと旅をつづけるにつれて、雪は深くなり、寒気もきびしさを増して辛抱できないくらい
前へ
次へ
全393ページ中356ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
シェリー メアリー・ウォルストンクラフト の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング