つなく、喉が渇いてからからになったような時にも、よく、薄雲が空を蔽い、私を生きかえらせる数滴の雨を降らせて消え去ることがあった。
 私はできるだけ河すじを辿って行ったが、悪魔はたいてい、国の人口が主としてそこに集まっているので、河すじを避けて歩いた。そのほかの所では、人間はめったに見られず、私はそういう所ではたいてい、道で出くわした野獣を殺して飢えを凌いだ。金を持っていたので、それをやって村の人たちと仲よくなったし、そうかとおもうと、殺した食料の獣を持っていって、少しばかり自分で取ってから、それをいつも、火や調理道具を貸してくれる人たちに与えたりもした。
 こんなふうにして過ごしたので、私の生活は自分ながらじつにいやで、私が歓びを味わえるのは、ただ眠っているあいだだけであった。おお恵まれた眠りよ! どれほどみじめな時でも、よく私はぐっすりと寝こんだが、そうすると夢にあやされて、うっとりとなるくらいだった。私が行脚をしとおすだけの力を持ちこたえれるようにと、私を見守る精霊が、幸福のこういう瞬間、否、むしろ時間を与えてくれたのだ。こういう休息が奪われれば、私は艱難辛苦に参ってしまったことだ
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