嘲弄しているように見えた。私は窓に馳け寄り拳銃《ピストル》を胸にあてて発射したが、怪物は身をかわし、居たところから跳び下り、電光のような速さで走っていって、湖水に跳びこんだ。
拳銃《ピストル》の音を聞いて、人がたくさん部屋にやって来た。やつが見えなくなった地点を指さすと、みんなボートに乗って追跡し、網を打ったりしたが、何にもならなかった。数時間経ってから、私たちは、失望して帰って来たが、いっしょに行った人たちは、たいてい、私か空想ででっちあげた姿だと思いこんだ。舟から上ると、こんどは陸の上を探すことになり、組みに分れて森や葡萄園のあいだを八方に散っていった。
私もいっしょに行こうとして、宿屋からちょっと離れた所まで行ったが、目が廻って、歩きぶりも酔いどれのようになり、とうとう、へとへとに疲れきって、眼に薄皮をかぶり、皮膚が熱病の熱で焼けるような気がした。こんなありさまで私は伴れもどされ、寝台に寝かされたが、どんなことが起ったのかわからず、何か失ったものを探すように、部屋を見まわすのだった。
しばらくしてから私は起きあかつて、本能にみちびかれたように、愛する者の死骸のよこたわってい
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