自分がこしらえた怪物についてはどこまでも沈黙を守った。私は気が狂っていると考えられたほうがよいと考え、そのためにしぜん、あくまで口をつぐむことになるのであった。それに、また、聞く者を驚愕させ、恐怖とあるまじき嫌悪感をその人の胸に抱かせるにちがいないような秘密を、どうしても漏らすことはできなかった。だから、同情してもらいたいという堪えがたい渇望を抑え、この致命的な秘密を人にうちあけたいとおもう時でも、黙っていた。それでも、なお、前に述べたようなことばが抑えきれなくなっておもわず飛び出すのであった。そういうことを説明するわけにはいかなかったが、それが実際であったことは私の奇怪な災難の重荷をいくぶん軽くしてくれた。
こういうばあい、父はどうも不審でたまらぬという表情で言うのであった、「ヴィクトルや、おまえ正気でそんなことを言っているのかね。ねえ、頼むから、二度とそんなことを言わないようになさい。」
「僕は狂っているわけじゃないのです。」と私は力をこめて叫んだ、「僕のやったことを見ていた太陽や天なら、僕の言うことが真実だということを、証明してくれますよ。なんの罪もないあの犠牲者たちを殺したの
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